【ヒシ】

8月15日 はれ


にゃんぱち はゆです♪



自然生態園の池にはいろいろな植物を観察する事が出来ます。
その中でも、自然生態園で極端に観察する機会の少ない子が
今回、紹介するヒシだったりします。

といっても、
ヒシ自体は別段珍しい植物と言う訳ではありません。

















【ヒシ】_a0059328_1939319.jpg



【ヒシ】菱
 日本全土で分布が確認されているヒシ科の1年草。
 富栄養の池などで観察される。
 夏の頃に小さな白い花を咲かせる。
 葉は崩れた四角をし、葉柄が浮きとなり水面に浮かび、放射状に広がる。
 秋の頃には硬い種子が採取でき、その中を食用とされていたと言う。

 似た種にオニビシ、ヒメビシと呼ばれるものがあるが、
 本種の種子はトゲが2本であるのに対し、
 オニビシやヒメビシはトゲが4本ある点で識別できる。

 名前の由来には諸説あるのだが、一般的に硬い種子から。
 堅いを意味する"緊と"を語源とし、その植物をヒシと呼ぶ。

 ヒシ科(アカバナ科)
 学名:Trapa japonica
 花期:夏



【ヒシ】_a0059328_2063123.jpg

















ヒシは富栄養の水質を好むと言われています。
富栄養の水質とは水の中の栄養価が高い状態で、
水草などの観点から言うと、
「汚い水(人間が飲める飲めないは別として)」と言われます。
つまり、ヒシは富栄養と言う汚い水質でも育つという事です。

実は、どうやらこれにはカラクリがあるようで、
ヒシは完全な浮き草ではなく、池の底の泥面に根を張ります。
栄養価の高い土で丈夫に育つのですが、
それと同時に茎を長く伸ばし、浮きを作ってて水面に浮き上がります。
葉は放射状に広げ光合成も行なう。
また、茎からは水中根と呼ばれる根っこを多く出し、
水中からも栄養を吸収していると言われています・・・

水草では貧栄養(栄養価が低い)の水質を好む種が多いのに対し、
ヒシは富栄養であればあるほど、生息し易い形状をしているのです。

もう、お解かりですね(*´▽`*)

自然生態園での池の水質は
基本的に中栄養(貧栄養と富栄養の中間)であるため、
ヒシ以外の水草が繁茂し、ヒシの姿が非常に少ないと言う訳なのです♪