IP7:講師型解説
平成22年9月9日
インタープリテーションのすすめ
「非インタープリテーション・その4・・・講師型解説」
にゃんぱち、はゆです♪
前回から随分と時間がたっちゃいましたが、ボツボツと続きを書いていこうと思います♪
前回の「インタープリターのススメ」では、
実際に活動している環境系インタープリターが陥りがちな
「インタープリテーションだと思い込んで行っている
インタープリテーションでは無い行動」のひとつとして
「裏付けの無い、擬人化解説」を紹介しました。
→にゃんぱち 地球生態園 : IP6:裏づけの無い、擬人化型解説
さて、今回紹介するのは
多くの環境系インタープリターを目指している方が
もっとも陥りやすい「インタープリテーションだと思い込んで行っている
インタープリテーションでは無い行動」のピックアップです。
すでにインタープリターとして活動している人は
自分がそういった傾向に無いか、確認していただければ。
これからインタープリターとして活動する予定の人は
本来の「インタープリター」の姿から離れないように、反面教師に。
そうして、もちろん、
私自身がそういった間違いを起こさないように自戒の念をこめて。
今回、紹介するのは、「講師型解説」です。
まず、「講師」と聞いてどのような姿を思い浮かべますか?
一言で講師といっても、種類は様々。
ワークショップの講師から、大学の講師、
小・中学校の先生などを思い浮かべる人もいるでしょうね。
多少のニュアンスの違いはあるかも知れませんが、
「物事を生徒に教える人」と考えるのが一般的かもしれません。
(言葉の語源は、お経の意味を説く(説経)坊主のことを講師と言ったようです)
私が環境系インタープリターを行っているとき、
一般の参加者に対して「講義調」で話しをしてしまっていると
思うときが多々あります。
というのも、環境ガイドに参加する多くの人が、
「環境問題などに興味があるが、よくわからない」という意識を持っているようなのです。
そのため、私のガイドの話を「ふむふむ、なるほど!」と、しっかり聞いてくれるんです♪
そうなると、私も嬉しくなって、バンバンと「講義」しちゃってるんですよね・・・
でも、「講義」は、本来のところの「インタープリテーション」とはまったくの別物。
インタープリテーションは先でも述べたとおり、
「通訳」であるべきなんですよね。
通訳とは、ビジターの質問に対するゲストの答えを、解りやすく伝えるという意味。
ビジターの質問に解りやすく答える(通訳)立場にありますが、
決して、ビジターに対して「教えを説いている」訳ではないんです。
物凄く細かいポイントですけどね・・・。(・ω・;)ヾ
例によって、「ビジター」と「ゲスト」と
「インタープリター」の関係で例えて説明します。
「ビジター」が日本人で、質問する人
「ゲスト」がアメリカ人で、質問に答える人
「インタープリター」が、その通訳をする人
この例えに「講師型解説」を当て込んでみると・・・
ちょっと解りづらいかも知れませんが、
「講師」は「教えを説く」という立場上、「指導的」なのに対し、
「通訳」は「言葉を訳す」という立場上、「補助的」なのです。
講師は教えを説く(導く)度合いが強いですよね。
講師は、生徒の目的を達成するために、うまく誘導し、答えに導く役割があります。
通訳は言葉を訳しているわけですから、判断はビジターに委ねられています。
つまり、ビジターの知りたいことを補助的に伝えると言う役割なわけです。
もちろん、環境系インタープリターは性質上、
完全な補助の役割を持つのは難しい場面もあります。
例えば、ビジター自身が環境系インタープリターに対して、
「教えを請う」ために参加している場合などは、
インタープリターというよりは講師と言う役割が強いでしょう。
事前にビジターから「講義をしてください」と依頼された場合などですね。
例えば、私もよくあるケースですが、
小学校の先生から「環境学習の一環で、●●の範囲を子どもたちに教えてください」と、
依頼をされて行う環境系インタープリテーションガイドなどです。
目的を達成するために、導く必要がありますから、
必然的に講師的になってしまいます。
(それでも、出来る限り講義っぽくならないように頑張っていますが・・・)
つまり、「通訳」である以上、基本的には補助的な手法を取ることが
本来の意味における「インタープリテーション」と言えます。
ただし、ビジターの目的によっては、
「指導的」なインタープリテーションを行う必要も出てくるかもしれません。
この場合、目的を達成するために「指導的」にならざる得ませんが、
指示的には、出来るだけならないようにしなければなりません。
ただ、「数学の公式を覚えろ!」と言った指示であれば、
もはや、通訳者ではなく、「講師」でしかありませんから。
まぁ、それが一番難しいんですけどね!
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インタープリターに興味がある方、
質問などなども受け付けていますので、コメントしてくださいね。
私に解る範囲であれば、お返事しますよ―――★
インタープリテーションのすすめ
「非インタープリテーション・その4・・・講師型解説」
にゃんぱち、はゆです♪
前回から随分と時間がたっちゃいましたが、ボツボツと続きを書いていこうと思います♪
前回の「インタープリターのススメ」では、
実際に活動している環境系インタープリターが陥りがちな
「インタープリテーションだと思い込んで行っている
インタープリテーションでは無い行動」のひとつとして
「裏付けの無い、擬人化解説」を紹介しました。
→にゃんぱち 地球生態園 : IP6:裏づけの無い、擬人化型解説
さて、今回紹介するのは
多くの環境系インタープリターを目指している方が
もっとも陥りやすい「インタープリテーションだと思い込んで行っている
インタープリテーションでは無い行動」のピックアップです。
すでにインタープリターとして活動している人は
自分がそういった傾向に無いか、確認していただければ。
これからインタープリターとして活動する予定の人は
本来の「インタープリター」の姿から離れないように、反面教師に。
そうして、もちろん、
私自身がそういった間違いを起こさないように自戒の念をこめて。
今回、紹介するのは、「講師型解説」です。
まず、「講師」と聞いてどのような姿を思い浮かべますか?
一言で講師といっても、種類は様々。
ワークショップの講師から、大学の講師、
小・中学校の先生などを思い浮かべる人もいるでしょうね。
多少のニュアンスの違いはあるかも知れませんが、
「物事を生徒に教える人」と考えるのが一般的かもしれません。
(言葉の語源は、お経の意味を説く(説経)坊主のことを講師と言ったようです)
私が環境系インタープリターを行っているとき、
一般の参加者に対して「講義調」で話しをしてしまっていると
思うときが多々あります。
というのも、環境ガイドに参加する多くの人が、
「環境問題などに興味があるが、よくわからない」という意識を持っているようなのです。
そのため、私のガイドの話を「ふむふむ、なるほど!」と、しっかり聞いてくれるんです♪
そうなると、私も嬉しくなって、バンバンと「講義」しちゃってるんですよね・・・
でも、「講義」は、本来のところの「インタープリテーション」とはまったくの別物。
インタープリテーションは先でも述べたとおり、
「通訳」であるべきなんですよね。
通訳とは、ビジターの質問に対するゲストの答えを、解りやすく伝えるという意味。
ビジターの質問に解りやすく答える(通訳)立場にありますが、
決して、ビジターに対して「教えを説いている」訳ではないんです。
物凄く細かいポイントですけどね・・・。(・ω・;)ヾ
例によって、「ビジター」と「ゲスト」と
「インタープリター」の関係で例えて説明します。
「ビジター」が日本人で、質問する人
「ゲスト」がアメリカ人で、質問に答える人
「インタープリター」が、その通訳をする人
この例えに「講師型解説」を当て込んでみると・・・
インタープリター「ゲストはどんな食べ物が好きだと思う?」
ビジター「ゲストは、どんな食べ物が好きなんだろう?」
ゲスト「私は、母の手料理が好きです」
インタープリター「ゲストは母のことを敬愛しているようだ」
ビジター「じゃぁ、お母さんの手料理とか?」
インタープリター「正解」
ちょっと解りづらいかも知れませんが、
「講師」は「教えを説く」という立場上、「指導的」なのに対し、
「通訳」は「言葉を訳す」という立場上、「補助的」なのです。
講師は教えを説く(導く)度合いが強いですよね。
講師は、生徒の目的を達成するために、うまく誘導し、答えに導く役割があります。
通訳は言葉を訳しているわけですから、判断はビジターに委ねられています。
つまり、ビジターの知りたいことを補助的に伝えると言う役割なわけです。
もちろん、環境系インタープリターは性質上、
完全な補助の役割を持つのは難しい場面もあります。
例えば、ビジター自身が環境系インタープリターに対して、
「教えを請う」ために参加している場合などは、
インタープリターというよりは講師と言う役割が強いでしょう。
事前にビジターから「講義をしてください」と依頼された場合などですね。
例えば、私もよくあるケースですが、
小学校の先生から「環境学習の一環で、●●の範囲を子どもたちに教えてください」と、
依頼をされて行う環境系インタープリテーションガイドなどです。
目的を達成するために、導く必要がありますから、
必然的に講師的になってしまいます。
(それでも、出来る限り講義っぽくならないように頑張っていますが・・・)
つまり、「通訳」である以上、基本的には補助的な手法を取ることが
本来の意味における「インタープリテーション」と言えます。
ただし、ビジターの目的によっては、
「指導的」なインタープリテーションを行う必要も出てくるかもしれません。
この場合、目的を達成するために「指導的」にならざる得ませんが、
指示的には、出来るだけならないようにしなければなりません。
ただ、「数学の公式を覚えろ!」と言った指示であれば、
もはや、通訳者ではなく、「講師」でしかありませんから。
まぁ、それが一番難しいんですけどね!
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インタープリターに興味がある方、
質問などなども受け付けていますので、コメントしてくださいね。
私に解る範囲であれば、お返事しますよ―――★
by mikenekohanten
| 2010-09-09 11:30
| 環境系インプリ