【ナラメイガフシ】

3月21日 はれ


にゃんぱち はゆです♪





お天気の良いこの日に園内を歩いていると、
異様な、それで居て美しい形状をした植物を発見しました。

とある、若い男性の方が
これ何の実?」と聞いてきたので、
何の実だろう???」と考えていると、

一緒にいたお友達のさっさんがよ~く見た後に
これ、虫こぶじゃないかな」と一言。

確かに良く見ると、ナラ系の木なので、
この形状を見ると「虫こぶ」の可能性は強そうです。





早速、手持ちの虫こぶハンドブックで調べると、
すぐに名前が割れました。
この異様で美しい、植物に出来た「虫こぶ」の正体は・・・

















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 【ナラメイガフシ】楢芽毬五倍子
  日本の広い範囲で生息が確認されているタマバチの仲間のナライガタマバチが
  コナラに産卵し、幼虫が寄生することで出来る独特の形状をしたフシ。
  基本的に、一つのフシに1匹の幼虫が居るとされる。

  梅雨の終わりごろには、このフシが確認できる。
  夏の頃は青く、冬が近づくにつれ褐色化してくる。
  成虫は12月頃に確認されるという。

  ナライガタマバチは不思議な生態であることが知られており、
  1年で単性世代(メスしか生まれないが卵は産める)と
  両性世代(雄雌が誕生し、交尾をして卵を産む)の周期があるとされ、
  単性世代がコナラの芽に両性世代の卵を産み、
  両性世代の卵から孵った両性世代がコナラの葉に単性世代の卵を産むと言う。

  名前の由来はその分類と形状から
  ナラ科の樹木の若い木の芽を好んで産卵し、イガ状のフシを作ることから、
  "ナラ""メ""イガ""フシ"と分類し、そう呼ばれる。



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【ナラメイガフシ】_a0059328_025024.jpg

















12月の頃にはフシの中のタマバチは成虫になっているはずなので、
この中は空っぽ。

でも、冬芽に昨年のシーズンで成虫になった固体が卵を産みに来ているハズ・・・
となると、この近い場所で、梅雨の頃に緑色のナラメイガフシが見られるかも♪

形状はホントに奇妙であり、どこか安心する形状でもある。
初めて見たこのときは、どこからどう見ても、木の実にしか見えませんでしたが・・・

虫の子のお家と言う事なのですね・・・
by mikenekohanten | 2007-03-21 23:29 | 昆虫・生き物他